土瓶蒸し

秋の味覚ががスーパーの店頭に並ぶ頃 その中でも独特の雰囲気を漂わせるマツタケ その中でも松茸の土瓶蒸しは格別である。 器も土瓶のようでありながら直接火にかけ 熱い汁を盃にそそぐ吸い物でありながら お碗では体験できない独特の雰囲気がある。 香り松茸、味シメジという言葉があるように 香りを楽しみながら 猪口にそそいでお吸い物としての味を楽しみ 蓋を開けてマツタケの食感を楽しむ 一つの料理であるのにそれぞれの動作によって楽しみ方が違うのがまた面白い。 一番の楽しみは土瓶蒸しに流れるゆっくりとした時間なのかもしれない。 夜の長い秋だから、またいいのかもしれない。